15.05.01-04 赤谷尾根〜剱岳〜早月尾根

15.04.30 PM 19:13 小倉東IC出発

15.05.01 AM 05:13 立山IC
         06:34 馬場島(747m)
         07:20 スタート
         07:55 赤谷尾根取付
      PM 13:00 1800m地点幕栄

15.05.02 AM 04:30 起床
         05:20 1800m地点出発
         07:20 赤谷山山頂
             赤ハゲ 2310m
         10:00 白ハゲ 2387m
         11:40 大窓
      PM 17:00 池平山手前2500m地点
             幕栄
15.05.03 AM 04:30 起床
         05:45 出発
         08:30 小窓
      PM 13:20 三の窓
         15:00 池ノ谷乗越
         16:55 剱岳山頂(2998m)
         18:00 2800m幕栄地点
15.05.04 AM 06:20 出発
         07:50 早月小屋
         10:30 馬場島(747m)
        

平成15年GW4月30日〜5月4日の日程で
『剱みるなら、赤谷尾根でよぉ〜大窓、小窓によぉ〜三の窓、ダンチョネ♪』の歌で有名な赤谷(アカタン)尾根に馬場島(バンバジマ)から取付き北方稜線を赤谷山〜赤ハゲ〜白ハゲ〜大窓〜小窓〜池平山〜三ノ窓〜池の平乗越〜剱岳〜カニのはさみ〜早月尾根〜馬場島の3泊4日のコースを楽しんできました

メンバー (同好会 嵐) K保さん、O村さん、A澤さん、H田さん、YAPPY

三ノ窓から池の平乗越へと向かう嵐パーティー

30日の夕方7時過ぎに北九州をでて馬場島まで約11時間レンタカーで高速を利用、登山開始は12時間後の7:20だ。(K保DrにH田Nvお疲れ様でした)
ここ馬場島は剱岳への北方稜線(早月尾根・小窓尾根・剱尾根・赤谷尾根など)のベースとなる
先月までは15mほどの積雪があったようだが今日現在は駐車場付近は除雪されていた。

登山届けを済ませるK保リーダー
今回はヤマタンの着用はいらないとのことであったが通常5月15日までの入山は遭難対策として指定登山届け(20日前まで)と発信器(ヤマタン)が義務付けられる

駐車場内にあった大きな看板
なんと昭和52年から平成6年までの積雪期遭難発生地点図です
赤丸は死亡事故
雪は雪崩・スはスリップ・グはグリセードミス・庇はセッピの踏抜き・滑は滑落
斜線は危険地区。濃い斜線は特別危険地区である
今回の山行はほぼまんべんなくこの地域を周回するコースだ
気合をいれてさあ行くぞ!

馬場島から左にルートをとり白萩川沿いに残雪を踏みしめ30分ほど歩き橋を渡り右手に見える尾根が赤谷尾根取付です

取付きにはピンクのテープがありました

尾根にでるまでは雪渓をつめ最後にルートを右にとり雪の中のやぶこぎといった状態です
雪渓は思ったより傾斜がありキックステップを確実に靴のエッジをきかせていきます

尾根にでて一回目の休憩となりました

ここからは爽快な尾根になります
尾根から左には猫又山その右手がブナクラ谷です

尾根から右手には大窓・小窓・小窓尾根・池ノ谷が見えてきました

雪渓のあとは尾根までやぶこぎの急登、雪もありきつい坂でした
後ろに見えるのが馬場島です

今日のテントサイト1800m地点を目指し稜線を右に左にと登ります
右手に剱岳、左手に猫又山、正面に北方稜線の赤谷山・大窓・小窓を見ながら、これぞ赤谷尾根の醍醐味でした

1800m地点直前のYAPPY

全員でテンバの雪を切り、フラットな面を作り
テントを設営、四隅にピッケルを差し込み固定する

一日目の行動は快晴の中、馬場島750mから1800m地点まで4時間弱とし明日に備える。
雪でベンチをこしらえ、赤谷尾根からの絶景をつまみに夕日までの5時間を満喫しました(こんなうまい酒!!やめられませんね〜)

それでは赤谷尾根からの剱岳をどうぞ

2日目 AM4:30起床
朝日の当たる猫又山を見ながら赤谷山を目指し
5:20 1800地点を出発、今日も快晴・無風だ
朝一番は雪もクラストしているので全員アイゼンの装着となる、こぎみよくアイゼンが雪面を噛み込むのが気持ちいい

赤谷山山頂直下は45度〜50度の急雪壁だ、朝一番の体には少しきびしい
アイゼン・ピッケル・ハンドを使って慎重に登る
左は4点支持で登るA澤さん
右は笑顔で余裕のH田さん

赤谷山山頂は頂上台地で広い雪原といった感じです
360度が見渡せるゆっくりできる場所でしたが
先を急ぎました
ここでは単独でテントを張り、写真を撮っている方がいました

ここからが2日・3日目の核心部、北方稜線です
気温は低いのですが日差しが強く体力を消耗しそうである

巨大なセッピ下をトラバース、緊張するが
すばやく通過する

無事、大窓に到着、鞍部には雪がなく
大休止となり、雪渓からの吹き上げ風が気持ちいい

大窓からの登り返しが270mあり何度か休憩しながら登ったがこの北方稜線はすごい鋸の連続です
今日の予定は小窓まででしたが
池の平山手前でタイムアウト11時間半の行程を終え17:00よりテンバの確保作業に入りました

3日目の朝4:30起床 5:45出発
朝K保リーダーから起床の合図に目が覚めるがまったく寝ていない様な気がする、完璧に熟睡できたのだろう
今日も快晴すばらしい天気だが核心部の連続である
気を抜かないように一日を終えたい

100mも歩けば早速シビアな雪庇の稜線とトラバースが始まった

池平山をすぎやっと8:30に小窓に到着
この先小窓尾根に合流し小窓の王下をトラバースし三の窓に下降すれば最後の池ノ谷ガリーが見えるはずだ

何回ピークを踏むのだろう
登っては降りトラバースしては登り・・・・
やっと小窓の王が見えてきた

小窓の王を右に巻けば三の窓、40mと60mのザイルを結び50m懸垂となった
池ノ谷に降り、小窓に登り返す。小窓はクライマーのベースキャンプになっていた

13:30 三の窓で充分に休息をとり
池ノ谷ガリーに備える
45度を超えるは雪壁は150mはありそうだ
ここでアイゼンを装着
ゆっくり慎重にスッテプを切る
スリップをすれば池ノ谷のどこまで落下するかわからない

やっと池ノ谷乗越で休憩です
右が池ノ谷
左が長次郎谷
後が八つ峰
前方が剱へのルートです

あと150m高度をあげ1kmぐらい歩けば山頂に着くはずである
だが小さな起伏ももうきつい、しかも最後は急な雪壁が見えてきた
後ろを振り向くと昨日・今日と越えてきた北方稜線が雲に隠れようとしていた

ついに山頂直下です右上は山頂、ピッケルをあげポーズをとるK保会長

正面に剱岳、日が西に傾きつつある、最後の雪壁が目前となった

剱岳山頂 2998m 3日目にしての登頂です この時点ですでに17:00

途中立山・剱沢方面がきれいだ
剱沢小屋はまだ雪にうまっているようで周りにカラフルなテントが並んでいる

前剱の方へと降り分岐より早月尾根へとルートをとる

相変わらず池ノ谷側はいやな傾斜である
かにのハサミを過ぎ、シシ頭の岩場を抜け
エボシ岩を通過すると核心部は終えた事になる

左の岩場をふと見ると
雷鳥がいたのであわててカメラを出しワンショット

今日も18:00まで歩きタイムアウト12時間を越える行動となったがまだ一日は
終わらない
2800mのビバーク地点は傾斜がかなりある
最後の宿にふさわしい整地にかかる
30分ほどかかったが満足のいく寝床だ

4日目 4:30起床
     6:25出発
ついに4日間晴れ、後は馬場島に向かって2000m降りるだけです

早月小屋が見えてきた
ここは富山県警の常駐小屋で
ヘリポートもあり事故の時はここがベースになるようです

1600m地点で休憩
最後尾を歩くこととなったが次の休憩地点は1000m地点との事
この先大きなミスをする

1200m地点より1人シリセードをするが方向を間違え白萩川の沢へ向かっているようだ
高度計をみればもう900mになっていた
しかたなく沢に降り渡渉して赤谷尾根取付きの方へ回り込み馬場島へと戻った

ゴールの早月尾根取付きです
このあとアルプスの湯でくつろぎ仮眠し北九州へと帰りました

大変有意義な経験をさせていただきました
K保さん、O村さん、A澤さん、H田さんありがとうございました

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 参考HP 同好会 嵐 オフィシャルサイト